コーヒーを一番うまく味わうための心得と極意をご紹介しましょう。いつぞや、知り合いの自家焙煎コーヒー豆店マスターから直伝されたものです。
この方法で淹れるようになってから、コーヒーのうまさは5割増しになりました。
もくじ
1.自分に合った豆をみつける
これが一番難しい。日本でなじみ深い豆といえば、上品でバランスのとれた味と香りのブルーマウンテン、酸味がやや強いモカ、あとはコロンビアやキリマンジャロなどが代表格です。
ご存知のとおり、これらの豆が持つ風味にはそれぞれ際だった個性がありますから、喫茶店やカフェでは、これらのストレート豆を組み合わせて、味と香りのバランスをとり、その店独自のブレンドとして提供しているのです。
このとき知っておきたいのが、コーヒー豆の風味は、ほとんどがロースト(焙煎)の仕方によって決まるということ。つまり、生豆そのものにはわたしたちがよく知るコーヒーの香りはなく、生の豆を炒るときの炒り加減こそがコーヒーの味わいの8割方を決めているということなのです。
ローストが浅いと酸味が強くなり、深いと苦味が強くなります。
しかも、そのさじ加減はなにを隠そう焙煎者が決めている。ですから、同じ時期に同じ土地で収穫された豆であっても、焙煎者が異なれば味は大きく変わる、とあいなるのです。
ならば、自分の好みにぴったりの豆を見つけるにはどうすればいいのか? 自家焙煎コーヒー豆店を経営する知人に、コーヒー豆を注文するときの留意点を聞いてみました。
「酸味、苦味、甘み、香りなどの言葉を使って、できるかぎり自分の好みを具体的に伝えることが大切です」
さらにこの店主は、「一度買った豆が失敗だったからといってその店がダメとはかぎらない。何度か足を運び、試しに数種類は飲んでみるべき」だといっていました。
2.ハンドグリップで淹れる
コーヒーの淹れ方もいろいろ。ぼくが思いつくだけでも、ハンドドリップ、コーヒーメーカー、サイフォン、コーヒープレス、パーコレータ、水出し、エスプレッソなどが挙げられますが、味にこだわりたいならハンドドリップが一番です。
淹れ方のコツを先の店主に教えてもらいました。
一番うまくなるコーヒーの淹れ方
- フィルターの底と横のシール目をたがいちがいに折り曲げ、ドリッパーにセット。ドリッパー、サーバー、カップはあらかじめ温めておきます。
- 粉を入れます。1人分は10~15g。好みで加減します。3人以上まとめて淹れるなら、粉はやや少なめに。
- 沸騰したお湯で粉全体を湿らせ、15~20秒蒸らします。
- 粉を膨らませる要領で、お湯を数回に分けて注いでいきます。抽出時間は全体で3分以内が目安。
多少の慣れは必要ですが、これで抜群にうまいコーヒーが味わえます。
3.コーヒー豆は大切に取り扱う
コーヒーの取り扱いにも万全の注意を払いたいところ。高温、湿気、酸素、直射日光をできるだけ避けて保管。挽いてあるコーヒーなら開封後1週間程度で飲みきってしまうことを心掛けるといいそうです。
ちなみに、抽出後の残りカスは天日で乾燥させれば脱臭剤になります。草花の肥料として使えば虫除けの効果もあります。
あとがき
いかがでしたか? うまいコーヒー、堪能できましたでしょうか? コーヒーは、古代や中世では薬として飲まれていたというだけあり、動脈硬化の予防から口臭除去、酔い覚まし、ストレス解消やダイエット効果など、幅広い薬効をもたらしてくれます。
カフェインを多く含みますが、1日7杯までなら飲んでも問題ないそうです。ぼくは自分の好みに合うようにブレンドしてもらったコーヒーを毎日がんがん楽しんでいます。
photo credit: 威爾家 ♥ Will Family via photopin cc