1260~1327年ごろ。ドイツの神学者。ベーメとならぶ、ドイツ神秘主義者の代表。ドミニコ会(托鉢修道会のひとつ)に所属。
トマス・アクィナスの主知主義(知性的、合理点、論理的なものを重んじ、理性から道徳観を導きだそうとし、ひとの行動を理性で律しようとする立場)を踏襲しつつ、新プラトン主義やプロテスタント信仰復興運動からも強い影響を受けている。
神は肯定的述語では表現しえないという否定神学によって、存在を超越する無と神を同一視した。神とひとつになる神秘的体験を得るには、神の教えから離れるべきだといった。
このため、死後に教会から異端宣告を受けている。