【昆虫ミニ図鑑】日曜ファーブル親子のためのガイドブック

カマキリ

ファーブルの似顔絵昆虫採集に出掛けるなら、携帯用の昆虫図鑑は必携アイテムです。でも、うっかり忘れてしまったり、散歩が転じて昆虫採集に! といった場面もありますからね。

子どもに「これ、なんて虫、どんな虫?」と聞かれたとき、胸張って答えられるよう、スマホでチェックできる昆虫ウンチク図鑑を用意しました。

ささやかではありますが、都心部や郊外で見られる、代表的な昆虫をひととおり網羅しています(ぼくが都内で見かけた虫を都度、追加しています)

カブトムシ ヒラタクワガタ
カブトムシ甲虫の王。2本の角をもつ黒光り野郎が雄。雌は角がなく、体が毛で覆われている。クヌギなどの樹液が好物。最大55ミリ。幼虫は腐葉土に潜む。 ヒラクワガタ扁平で短足。力持ちだが動きはとろい。最大11cm。クワガタ界のブルドーザー。平地から山まで照葉樹林に棲息。湿気好き。河川敷や川近くの林にも。
マメコガネ ノコギリクワガタ
マメコガネ8~15ミリ。小型コガネムシ。農作物を食い荒らすため害虫扱い。コガネムシは夜行性だが、コイツは日中元気。多くは鳥の餌として一生を終える。 ノコギリクワガタ2~8センチ。均一なノコギリ状の刃。見た目のよさから男児垂涎の的。が、木を蹴ると驚き、死んだフリして落ちてくる小心者。郊外の雑木林にも棲息。
ゴマダラカミキリ カミキリムシ
ゴマダラカミキリ2.5~3.5cm。全身黒くまだら模様。どんな木でも食べるため、一番有名なカミキリムシ。成虫は6~8月に発生。ウルトラマンの怪獣ゼットンのモデル。 カミキリムシ全世界に2万種以上。日本だけで千種近く。害虫だが、昆虫マニアには人気。捕まえると、キイキイと鳴く。顎の力が強く、噛みつかれることも。注意。
ルリボシカミキリ カナブン
カミキリムシブルーの体色が眼に鮮やか。死ぬと魂が抜けたのように赤褐色に変わる儚さがまたいい。日本中の広葉樹林に棲息。成虫6~9月に出現。16~30cm。 カナブン金属光沢のあるコガネムシ。関西では「ブイブイ」という。よく飛ぶ。灯に向かって直進するため、窓ガラスにぶつかり気絶する個体が後を絶たない。
コオロギ ハサミムシ
コオロギ体長10~40mm。黒から茶色。コロコロと鳴く。頭と尻に触角があるのが特徴。基本、飛び跳ねて移動するが、たまに飛ぶのがいて、ド肝を抜かれる。 ハサミムシクワガタのようだが、ハサミがあるのはお尻だ。このハサミでほかの虫を殺して食べたり、天敵に反撃したり、雌をめぐって同胞と戦ったりしている。
カメムシ タマムシ
カメムシ別名、屁こき虫。敵に襲われると、強烈な悪臭を発する。が、この臭いは自分自身ににとっても毒で、密閉瓶に入れておくと死ぬ。アフリカで食用。 タマムシ虹のような縦じまが美しい。これは捕食者対策。鳥が恐がる。エノキやケヤキの樹液が好き。死んでも色が変わらないから、昔から装飾品として利用。
トノサマバッタ マダラバッタ
トノサマバッタ35~65mmと大きく、大名バッタとも呼ばれる。原っぱや河川敷に多い。稲科の植物を食すからだが、虫の死骸も食べる。仲間を食べるのを何度か見た。 マダラバッタ28~35mm。トノサマバッタにも褐色のヤツがいることから、まぎらわしい。生息域も原っぱや河川敷と同じ。仮面ライダーのモデルはトノサマバッタ。
ショウリョウバッタ クサキリ
ショウリョウバッタ最大級のバッタ。雌は9cmにもなる。草むらに擬態した緑色。見つけにくいが、茶色のもいる。都会の公園にも多い。チキチキと鳴く。食すとエビの味。 クサキリ体長40~55mm。湿地や草原、市街地にも棲息。8~10月に姿をあらわす。ジー、という鳴き声が聞こえたら、コイツがそばにいる。雑食。虫も喰らう。
ナナホシテントウ  ナミテントウ
ナナホシテントウ赤い翅(はね)に7つの黒い紋。毒を持つ。派手なのは天敵への警告だ。さわると死んだふり。害虫のアブラムシを食べるから、人間には愛されている。 テントウムシ交尾テントウムシというとコレ。色や斑点模様はさまざまで、斑点のないのもいれば、19個というのもいる。アブラムシが好物。幼虫時代は共食いする。
ナミアゲハ アオスジアゲハ
アゲハチョウ民家のそばをひらひらと舞う、日本人になじみの深いアゲハチョウ。3~10月。翅の模様は目玉を模していて鳥対策というが、頻繁に補食されている。 アオスジアゲハパステルカラーがキレイ。関東以南に多く棲息する。生体は5~10月。都市部でもわりとよくみる。飛ぶのがうまく、旋回能力が高い。捕まえにくい。
カラスアゲハ モンシロチョウ
カラスアゲハ日本全土に分布。生体は4~9月。ほかのアゲハより敏捷性に劣るが、陰気な外見のせいか、捕まえる子は少ない。だからのんびり飛んでいるのかも。 モンシロチョウ黄色っぽいのが雄。数匹かたまって飛んでいるのは、一匹の雌をめぐる雄の攻防戦。幼虫は、寄生生物の楽園。半分の個体が、蜂や蝿に寄生されている。
オニヤンマ アカトンボ
オニヤンマ日本最大のトンボ。最大11cm。肉食。蜂も食う。清浄な小川などに棲む。街地にも。紐に小石を結び回すと捕まえられる。が、頭部がないことが多い。 アカトンボ赤いトンボの総称だが、主としてアキアカネを指す。幼虫が水棲だから、生息域は水辺中心。群れる。秋空を飛ぶ大群は日本の風物詩。童謡にもなった。
糸トンボ シオカラトンボ
糸トンボ水辺周辺をふわふわ飛んでいる。わっか状につながって飛ぶ姿をよく見る。それがハート型に見えるのが面白い。赤や黄色、青などの種がいる。 シオカラトンボ田んぼや湿地にいる中型トンボ。ヤゴというと通常、これの幼虫。ホバリングしながら水面に腹部先端を打ちつける仕草をよく見るが、あれは産卵。
アブラゼミ ヒグラシ
アブラゼミ油脂分豊富(ウソ)。ジリジリという鳴き声が、油を引いた鍋を加熱した際の音に似るからこの名がついた。東京都心で一番多いセミ。夜鳴きする。 ヒグラシ透き通った翅を持ち、朝夕にカナカナと美しい声で鳴く。ミンミンゼミなどと同様、森林性。山間部に多い。秋の季語だが、本当梅雨半ばから鳴きだす。
クマゼミ セミの幼虫、孵化
クマゼミ6~7cm。大型のセミ。ジー、シャンシャンシャン、とうるさい。午前中に鳴き、午後はアブラゼミにゆずる、という鳴き分けが面白い。西日本に多い。 セミの幼虫がふ化セミの孵化は神秘的だ。子どもも喜ぶ。早起きし雑木林で地面から這いだしてくる幼虫を捕まえて網戸にくっつければ、孵化の過程がつぶさに観察可能。
カマキリ ゲンゴロウ
カマキリ巨大な鎌を持つ狩人。雌が交尾中の雄を食べることで有名。翅はもっぱら威嚇用。飛ぶのは苦手。カマキリの動きに着想を得た武術「蟷螂拳」も有名。 ゲンゴロウ水田や池、渓流などに棲息する水棲昆虫。流線型の体系。水かき用の後脚。気泡を水中に持ちこみ呼吸する。餌は小魚。農薬や水質汚染で減少著しい。
タガメ アメンボ
タガメ最大6cmにもなる水棲生物。魚、蛙、蛇、亀、鼠を補食。前脚で捕まえておいて、消化液を注入し、獲物を溶かして食べる。子どもに人気。絶滅危惧種。 アメンボ水棲昆虫だが、水上で生活。脚が細毛で覆われ、水の表面張力を利用できる。スイスイと水上をすべるように移動するのは見ていて小気味よい。肉食。

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