フリーランスになったばかりのころ、業界のご意見番として有名な評論家の先生にたいそうお世話になりました。
編集者時代、たびたび取材をさせていただいていたので、フリーになった際に一度ごあいさつにうかがったら、それからしばらく、知らない編集部からたくさん電話をもらったのです。△△先生にご紹介いただきました、とのことでした。
その先生に何度かアドバイスされたのが、
「ブログをはじめたらどう?」
ということでした。
ぼくらの仕事の唯一の特権は、普通に暮らしているかぎり出会えない人たちと同時代に直接会話できる喜びや、取材活動を通じて、一般の人がたどりつけないような情報に肉薄する知的興奮が得られることです。そういう情報には価値があるのだよ、とおっしゃっていたのだと思います。
けれども、それは十数年も前の話。当時はアフィリエイトも黎明期です。楽天アフィリエイトが始まったばかりのころですから、大手ポータルサイトならともかく、個人ブログで広告収入を得るようなビジネスモデルは存在しませんでした。
雑誌や本に寄稿すればお金が稼げるのに、どうしてネットに無償で書かなければならないの?
愚鈍な青二才のぼくは、そんなことを思い、その道を知悉する先輩の助言に耳を貸さず、結局、ブログなど始めようともしませんでした。
先生は当時すでに、現在のアフィリエイト全盛期を予見なさっていたのだと思います。これからは、大手出版社に寄り添った仕事だけが、君たちの仕事ではないよ、と教えてくれていたのです。
最近になって、それがわかりました。いまさら遅すぎるのですが。
無念……。
photo credit: Vincent_AF via photopin cc
はじめまして!
ケンタローと申します^^
その先生はすごいですね!
ビジネスとしてほとんど形にもなっていないときですもんね・・・
僕もいちろうさんの教訓を生かして、
先輩の言うことは素直に聞くようにします・・・
また遊びに来ますね~
応援しています!
ケンタローさん、ご訪問どうもありがとうございました!