子どもの歯の色が黄色い、茶色い、黒い、その原因と対策

子どもの歯

きょうは子どもの歯の変色(着色)がテーマ。先日、ちょっとした出来事があったからなのですが、その話はのちほど。

歯が黄色いのは心配無用

歯の構造

歯の色というのは象牙質の色です。象牙質というのは、歯の主材料です。それが表面のエナメル質から透けて見えているのです。

モンゴロイド(黄色人種)の象牙質は生まれつきクリームイエローですから、歯が黄色っぽく見える、というのは当然。

まっ白な歯こそ不自然です。松崎しげるさんのお顔を思い浮かべてみてください。不自然ですよね(悪口ではありません。あれはあれでかっこいいから)。たぶんホワイトニング。でなければ、こんがりタンニング(日焼け)した皮膚とのコントラストが生みだす錯覚です。

歯が茶色いのは着色が原因で、すぐもとに戻る

では、茶色い歯はどうなのか。原因は、食べ物や飲み物による着色がほとんどです。たいていはお茶。茶渋です。対策は2つ。

  1. 研磨剤入りの歯磨き粉を使う。
  2. 歯医者さんでクリーニングしてもらう。

クリーニングのほうが効果が高く、即効性があり、きれいになります。

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評判のいい研磨剤入りの歯磨き粉です。初めて使ったとき、コーヒーのしつこい着色が9割方落ちたので、以来、愛用しています。スペアミントとアプリコットミントの2種類があります。辛みが苦手な子どもにはアプリコットミントがおすすめ。

歯が黒いのは歯科治療が原因、でも歯科で白くなる

歯科治療を受ける子ども最後に、子どもの歯が黒くなるケース。これはほぼ100%、歯科治療が原因です。犯人は、虫歯の進行をとめる薬剤「サホライド」(フッ化ジアミン銀の溶液)です。

サホライドには、虫歯予防効果のあるフッ素と、殺菌効果や鎮痛効果のある銀が含まれていて、虫歯の部分に塗りつけると、痛みがやわらいだり、虫歯の進行がとまったりします。

ただし、ここに大きな問題がある。塗った部分やその周囲がまっ黒に変色してしまうのです。まるでお歯黒。薬剤が歯のカルシウムを溶かすからだそうです。歯みがきでは落ちません。

どうしてそんなものを使うのかというと、低年齢児(1~2歳)の子は椅子にじっと座って治療を受けさせるのがヒジョーに困難だから。もっとも、低年齢児を治療する腕や忍耐を、その歯科医が持ち合わせていなかった、という見方もできるようです。

健太郎くんのこと

父子先日、知人と公園でばったり顔を合わせました。数年ぶりでした。おたがい子連れでした。娘に、彼の息子さんと仲よく遊ぶよう言い聞かせ、父親同士、ベンチで旧交を温めていたのですが、ふと子どもたちの様子が気になったのです。

いつまでたっても打ち解ける様子がないのです。うちの娘は生来の社交派で、人見知りせずグイグイいくタイプ。ですが、彼の息子の健太郎くん(4歳)はそれを完全に無視。むっつりと押し黙って、ほとんど口を開きません。

ヒマワリ
ヒマワリ

「なんかあった?」

知人にそう聞くと、健太郎くんが先述のサホライドのお歯黒だったのです。2歳のときに治療を受けて前歯がまっ黒になったそうです。ただ、最近までそれを気にとめるそぶりはなかったそうです。が、近ごろではかわいそうなくらい気にしているといいます。他人と積極的に関わっていこうとしないのもそのためだとか。前歯を見られることを恐れているのです。

「保育園で友だちにいろいろイジワルいわれるみたいだね。好きな女の子にも冷たくされて絶賛失恋中。あはは」

ヒマワリ
ヒマワリ

「あははって……。なんとかならないの?」

「どうだろー。アイツ、とにかく歯医者嫌いだから。歯医者行くって言っただけで泣きわめくし。まっ、永久歯に生え替わるまでの辛抱だから」

永久歯が生え替わるまで? 小学3年までお歯黒で生きてくのはさすがにかわいそうだろう、と胸の内で思いましたが、そのときはよくわからないので口に出しませんでした。

サホライドのお歯黒は、歯科治療でキレイにできる

帰宅後、サホライドのことを調べてみると、歯医者でキレイな白い歯を復元することができるようです。黒い部分を削り取って、プラスチック(レジン)で覆うのです。保険適用内。これでキレイになります。ほっ。

歯科医ちなみに、サホライドの治療(とは呼べませんが)は現在、主流ではないそうです。が、小さなこともの治療を面倒くさがって、サホライドを安易に使用する歯科医も少なくはないのです。知人は、健太郎くんの前歯が黒くなると聞いて、最初は躊躇(ちゅうちょ)したといっていました。歯科医に「(治療しないといつまでも痛いから)子どもがかわいそうだ」といわれて、やむをえず了解した、と。

でも、サホライドを使わず、大人と同じような虫歯治療を低年齢児向けにおこなっている医師も少なくありません。

4~5歳ともなると、子どもにも自意識が芽生えます。黒い歯なんて気になって当然です。子どもは残酷です。友だちの心ない発言で、心に傷を負うこともあるでしょう。

まとめ

さて、きょうの結論。

  • 1~2歳児が虫歯になっても、サホライドは使わない。
  • 低年齢児専門の歯科医を探して、きちんとした治療を受ける。
  • すでに黒い、という場合、白くする治療が受けられる。

健太郎くんのパパにはたったいま、この記事のURLを送っておきました。

 

photo credit: dsc03061.jpg via photopin (license)

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たま

我が家の息子も二歳にして真っ黒でしたがこちらの記事を読み、息子に合う歯医者をみつけ真っ白に治療してもらいました。やはり息子も黒いのを気にしていたみたいだったので。親として虫歯にさせてしまったのはものすごく反省ですが、このような治療があるとわかり本当に助けられました。ありがとうございます!

HIMAWARI

たまさん、こんにちは。そうですかあ。お役に立てたようでなにより。ぼくもとってもうれしいです。コメント、ありがとうございました^^

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