資格スクールの通学費用も存外、バカにはならないものです。そこで、絶対に押さえておきたいのが、資格取得を公的に支えてくれる制度。申請するだけで、かかった費用の一部が戻ってきたり、場合によっては、無料で講座を受講できたりもしますから、利用しない手はありません。
知っておきべき制度は、おおまかに分けると次の3つです。自分にあてはまるかどうか、資格取得前にかならずチェックしてください。
もくじ
公共職業訓練
雇用保険の受給者を対象とした支援制度です。ハローワークで求職中の方ならだれでも、就職に必要な訓練を原則無料で受けることができます。失業期間中に給付を受けながら学べるとあって、利用者は年々増えているようです。
対象分野は、事務職、介護職、技術職、IT関連、クリエイティブ関連など多彩。そのなかには、「簿記」「ホームヘルパー」といった資格の取得を前提にしているものも少なくありません。まずはこちらのホームページで確認しましょう。
公共職業訓練は、全国の職業訓練開発施設(職業能力開発促進センター、生涯職業能力開発促進センター、職業能力開発総合大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発総合短期大学校)と、各都道府県が実施しています。このホームページでは、これらの訓練コースをまとめてチェックできるようなっていますが、目当てのコースがみつからない場合は、お住まいの地域の労働局に問い合わせてみてください。
求職者支援訓練
2011年に新設された、ありがたい制度です。雇用保険の受給資格がない方にも職業訓練を受けてもらい、再就職に役立ててもらおう、というのが狙い。
パートやアルバイト、短期派遣など、もともと雇用保険のない方や、失業保険の給付期間が過ぎても再就職先がみつからない方も、この制度を活用すれば、無料でスキルアップをはかったり、資格を取得したりすることができます。
さらにうれしいのは、次の条件を満たしている方は、訓練の受講中、月額10万円の給付金と通所手当(交通費)までもらえる点です。
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯収入が月25万円(年300万円)以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 同じ時期、同じ世帯に給付金の受給者がいない
- 住居以外に不動産を所有していない
受講できるのは、「公共職業訓練」か、民間の教育訓練機関がおこなっている「求職者支援訓練」です。公共職業訓練はこちらで調べられます。
認定となっている求職者支援訓練はここで調べることができます。
なお、受講料は基本的に無料ですが、テキスト代のみ実費負担となりますので、ご注意ください。
教育訓練給付制度
勤め人のための支援制度です。厚労省指定の講座を受講し、受講終了後に申請の手続きをすれば、受講料の20%(最大10万円)が戻ってきます。指定講座は、資格試験向けの講座を筆頭にさまざまなものがありますが、資格スクールに問い合わせれば、目当ての講座が指定となっているかどうかはすぐにわかります。
申請の手続きは、先述のとおり受講終了後におこなうので、とりあえずは自腹で全額支払う必要があります。手続きができるのは、受講終了日からひと月以内。最寄りのハローワークへ、必要書類を問い合わせたうえで、足を運びましょう。
繰り返しになりますが、対象者は会社員、つまり雇用保険の一般被保険者ですから、自営業者や公務員などは利用できません。ご注意を。
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